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カリガリ監修の吉野家カレー

ついに全国の吉野家店舗にて販売!

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2021年4月、吉野家13店舗限定で販売された当店監修の吉野家カレーですが、2021年12月7日からついに全国の吉野家店舗にいて販売が決定いたしました!!

 

感無量です!涙

1人のカレー屋が巨大な吉野家さんのカレーを作るまでの軌跡は4月に下記にまとめておりますので、どうかお目通しくださいませ。

そして、全国の皆様どうぞ吉野家さん​にてご賞味下さい!

よくあるコメントだとは思いますが、例えば大学生の頃の酔っ払って締めに牛丼食べている自分に 「お前、将来全国の吉野家1200店舗で出されるカレーを作るよ」 と言って「嘘つくな!」と笑われたい。

吉野家カレーを監修させて頂くことになりました。

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思い起こせばカリガリカレーのオープンは約16年前の2005年でした。

カリガリカレーをオープンする事になる当時の私は無謀なバンドマン時代を終え、銀座でアルバイトをしながら、将来が思い描けず、同世代の友人がスーツを着て働いている姿が眩しく、少し嫉ましく、それでいて就職活動をする事もない。そしてそんな自分を自覚して鬱々としていました。

そんな生活の中で、自分を肯定して貰える唯一のものが、当時完成させたカレーで、現在もメインメニューであるカリガリカレーでした。

そして、あまりに安直な話ですが、そのカレーを出すお店をやりたいと考えるようになりました。

勿論、自分が出来ることがそれだけだった、というだけで出店を決意した訳ではなく私の中には勝算がありました。

尖ったカレーは必ずブームになる!そう信じていたのです。

当時もラーメンはブームがあり、巨大なチェーン店から個々の尖った味のラーメン店が注目され、小さなラーメン店から全国に名を馳せ、拡がって行くという時代でした。

そんな飲食店ドリームがカレーにも訪れる!そう確信していたのです。

『某巨大カレーチェーン店の様な規模で私も自分のカレーを多くの人に食べて貰うぞ!』

あぁ書いていても恥ずかしい、若気の至りの様な願望ですが、私は本気でそれを目指したのでした。

さてカリガリ開店にあたっては色々な人の力を借り、オープンの運びとなります。(薄情ですが長くなるのでここはあっさりと。笑)

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渋谷の8席しかない店舗で休憩時間も設けず、朝の準備からランチ営業、仕込みをしながら店舗で事務仕事などしつつ、ディナー、片付けをして、共同生活(今で言うシェアハウス)の家に帰り眠り、また朝を迎える。そんな生活を何年続けたでしょうか。

私の予想した尖ったカレーブームは、全く来ませんでした。泣笑

それでもありがたいことに主にカレーマニアの間で、少しずつカリガリカレーは名を知られる様になっていきました。

私の面白い事は無茶してもやりたいという性格により、色々なレトルトカレー企画や店舗コラボレーション企画などやらせてもらっていたのも功を奏したのかもしれません。

いくつかの店舗を作り、いくつかの店舗を潰し、一進一退。

2015年たどり着いた秋葉原店。

この頃、ようやく個々の尖ったカレー店がブームになり始めました。(正確にはもうすこし前からではありますが、私の肌感覚ではこのくらいの頃でした)

秋葉原店では過去の全ての縁、無用かと思われたバンドマン時代の経験ですら収束した様な楽しく刺激的な日々を過ごし、2019年には神田カレーグランプリで優勝する事もできました。

さてサクセスしてないのに、サクセスストーリー的にここまで書き連ねてまいりましたがそれは前振りってものでして、ここからが本題です。

そんな16年間カレーとともに生きて来た私に夢が叶うかもしれないチャンスが巡って参りました。

『某巨大カレーチェーン店の様な規模で私も自分のカレーを多くの人に食べて貰うぞ!』という若気の至りの様な願望の事です。

自力店舗展開ではございません。それはかなり難しいという事は大人になったので知っています。

しかし、寧ろそれよりも圧倒的に合理的に多くの人に自分のカレーを食べてもらえる方法です。それは多店舗を持つお店で自分のカレーをメニューとして出して貰う事。

しかも今回のチャレンジは圧倒的多店舗展開をしているお店です。

もう、お分かりかと思います。吉野家です!!!(敬称とか寧ろ付けなくていいと思うほどの圧倒的な国民的ブランドです)言わずと知れた牛丼のお店です。

その吉野家のカレーをカリガリが!この私が!作るのです!勿論物理的に作るのはカレー作成専門のメーカーさんの力を借りますが、私が味を作るのです!

自慢ですか?自慢ですよ!!当たり前でしょう!!!

今回の発表に至るまで1年半ほど、何度も何度も試作検討を繰り返しました。

だってこんな機会は二度とないかもしれないのだから。そりゃ念には念を入れて、全力で作りますよ!

吉野家さんが大切にしている価値観「うまい、安い、早い」をクリアしつつ、国民食としてのカレーの味を作る。とはいえ、無難なカレーを作るならカリガリである必要はない。

尖りつつ、それでいて国民的規模で愛されるカレー。

そんな矛盾をはらんだ難題でした。自分に出来るのだろうか。。。そうも思いました。

しかし、カリガリという小さなカレー屋に、美味しいと言ってもらえるカレーが作れたという事だけが自分を肯定する唯一のものだった様なちっぽけな私に、そんな人間に、監修を任せた吉野家さんのカレーにかける情熱、前代未聞とも言えるこの期待に応えなければ、私は今後カレー屋として、否!人として生きていけない!

ちょっと熱くなりすぎてドラマチックに書きすぎましたが、想いは伝わるかと思います。そんな想いと技術を全てぶつけたのが今回のカレーです。

カレー専門店ではないお店のカレーとしては尖っているかと思います。

スパイスの多いカレーにあまり慣れがない方はもしかしたら、そのスパイス感がちょっと苦手かもと思うかもしれません。申し訳ございません。でも最低でも2回は召し上がってください!

良質な音楽の様に初回の印象だけではなく、何度か味わう事で私の意図が伝わるかと思います!

みなさんが吉野家様店舗でカリガリのカレーを食べている、その姿を、あの頃の自分とともに見に行きますので、店外にぼんやり眺めている男がいましたら、僕かもしれません。でも多分違うので目を合わさないでください。

あ、何だか照れもあって最後しょうもないこと書いてしまいましたが、本気で課題に挑み、最高の答えを出したカレーです。

特に吉野家さんの牛丼のお肉とカレーの相性は最強にしてあります。

どうぞご賞味くださいませ!!

 

2021年4月

カリガリ代表 二木 博

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